猫の目に抱かれて

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「――――っう、んんっ!」  ぐっと壁を押し広げ、ゆっくりと侵入してくるユウのぺニス。異物感を感じるも、俺の身体はそれを拒絶しない。  ゆっくりとだが確実に奥へと進んでいくユウのぺニス。それが根元まで挿入ったのか、ユウが動きを止めた。 「…………嬉しい。オレ、ヨウくんと……」  じわりと両目に涙を滲ませたユウは、感極まり言葉を詰まらせる。でも、それは俺も同じだった。初恋の相手と肌を重ねるこの瞬間が、こんなにも胸にくるものだとは思わなかった。 「俺もだよ。ユウ君……」  俺たちは互いの想いを確かめ合うように深い深いキスをかわす。 「そろそろ動くね」  そう言い、ユウはゆっくりと腰を動かしはじめた。 「――――あぁっ‼」  ユウが腰を引いた瞬間、全身に衝撃が走り、身体が仰け反った。  挿入時には感じなかった快感。それがユウのぺニスに生えているトゲのせいだと気づくのにしばらく時間がかかった。  あの小さなトゲがかえしとなり、俺の中で小さくも大きな刺激を生み出している。それは、ぺニスを擦り合わせた時とは比べものにならない快感。  ユウが抽挿を繰り返すたびに、強い快感の波が全身を襲う。  俺の思考は、あっという間に快楽に溶けていった。 「――ひあっ! あぁっ……あ、んっ……」  抑えの利かなくなくなった声が、色を増し止めどなくこぼれていく。  もう、何も考えられない。理性は消え、快楽に溺れるだけ。  だけど俺の身体は、ユウの逞しさ、熱を孕み汗ばむ肌を愛しいものとして感じ続けている。  そして、俺の耳はユウの吐息、声を聞き逃ささない。
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