月夜の虹

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 月夜の晩  その人に会ったのは…  雨の降る夜の日の事だった。  傘を差しながら歩いていたら雨がやんできた。  開いた傘を傾けて空を見たら空に虹が掛かっていた。 「ぅ…え…虹?…夜なのに…」  初めて見る夜の虹を見ながらそう言ったら声をかけられて驚き声がした方を見てみるといつの間に居たのか全体的に白く髪は月の光が反射するほど白くて綺麗な長い髪に白い着物を着た女の人のような綺麗な男の人が一人佇んでいた。 「…夜でも虹は見えるんですよ」 「え…そうなんですか?」 「…ええ…」  男の人は微笑んで頷いき虹の方を見た。  それにつられて一緒に虹を見た。 「…綺麗…」  虹を見てつい声に出したら男の人もそう思ったのか頷いた。 「…ええ…本当に…毎日、見ていても飽きないですからね」  そう聞いて疑問に思い男の人の方を見て首を傾げた。 「え…毎日?」  男の人はこちらを向いて優しく微笑んだ。 「ええ…私は…毎日のように見てますよ…月の虹…」 「そうなんですか?」 「ええ…ですが…珍しいですね…」 「え…」 「…月の虹を見れるのは人間でもそうそういませんからね…貴方はよほど惹かれやすいのですね」 「それって…どう言う…」
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