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「ねぇねぇ、ポリメロ、じゃあさ、アーレストの——」 「ロット、そろそろ日暮れが近いよ」  ポリメロと話し始めて、もうかなり時間が経っていた。  まだまだお喋りを続けたいロットの声を、空を指差しながら遮る。  既に西の空は薄らと茜色に染まり始め、根倉へ急ぐ鳥の気配が忙しなくなっている。 「もう森を出た方がいい。ミュケルさん達が心配するよ」  ロットは口を尖らせ、ポリメロの顔をちらりと窺った。 「そこの彼の言う通りだな。戻った方がいいだろう」 「ちぇー、つまんないの」 「……ロット」 「はーい。ポリメロ、また今度も話を聞かせてくれる?」 「ああ」  ポリメロが頷いたのを確認すると、ロットはようやく来た道を引き返すことを了承した。リリシスはその背中を押すように後を歩く。  戻る途中、背後を振り返った時に見た、こちらをじっと見詰める彼の冴えた青い目が瞼の裏に焼き付いたように離れなかった。  
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