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髪が長く。
髭を生やし。
真っ白な服を着た男性だった。
僕は、その男性に見覚えがあった。
小さい時から今まで、両親以上に見てきた方だ。
「イ・・イエス様」
絵本、イラスト、絵画。
数えきれないぐらいに、見てきた。
イエス・キリスト。
彼が、僕の目の前に立っている。
【信仰深い者の息子ニコラオよ、あなたの父は自らの十字架を背負い、その生涯を私に捧げてくれた。】
「・・はい。父さんはあなたにいつも祈りを捧げ、どんな人でも平等に手を差し伸べてきました。」
【ニコラオ、そんな父親の息子である君に私の力を授けよう。
人間は罪深い生き物だ。
しかし、君も父親のように正しく導けると私は信じている。】
僕は、頭に手を当てられた。
何をされたかはわからない。
「あ、あの」
【私のように手を当て、「神のご加護を」と言いなさい。
傷はたちまち癒え、死者をも甦らせることが出来るだろう】
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