1.ニコラオ

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「痛い!」 女の子が走ってきて転んだ。 足から血が出てる。 周りは騒がしいから、誰もその子を見ていない。 でも、僕にはしっかり見えた。 僕はゆっくり近づく。 「見せて」 「うん」 その怪我をした足に手をかざした。 「神のご加護を」 ぱあ、と小さな光。 彼女の怪我は治っていた。 「・・え?」 「・・・な、治った・・?」 彼女もそうだが、僕自身も驚いていた。 「こ、このことは、内緒ね」 「うん!」 こうして。 僕には、「神のご加護」が備わった。
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