初等代数学(1)実数

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初等代数学(1)実数

初等代数学とは、私たちが用いる数と、その拡張について議論し、研究するものです。では、スタート。 (1)自然数 まずは普通に使う数:1,2,3,...について考えてみます。これは自然数と呼ばれ、無限に存在します。そして、物の個数を数えるときに用いられ、最も基本的な数です。 (2)小数 これは、自然数では表せない『半分』とかを表すために用います。十個集めると1になる0.1や、百個集めると1になる0.01、(無限に小さな数を定義できる)、その自然数倍を用います。 (3)分数 これは、小数を『何個集めるといくつの自然数になるか』という観点から考えたものです。例えば、2/3は『3個集めると2になる数』、すなわち小数表示では0.666...となります。分数を用いるメリットは、計算をしたり、數を表す際に、ピンときやすかったり、作業しやすい点です。『このケーキの0.666...倍ちょうだい』といわれるより『このケーキの2/3ちょうだい』といわれる方が分かりやすいでしょう。 (4)ルート これは、何かを『数える』のとは別な見方が必要です。たとえば、一辺1cmの正方形。この対角線の長さを考えると、これって自然数でも分数でも表せないのです。では、どんな数なのでしょうか。まず、正方形の面積を考えます。今回は1cm^2です。次に、正方形をひし形に見立てて、面積を求めます。(対角線)^2 ÷2 なので、さっき求めた面積:1と等しいはずであることから、(対角線)^2 = 2という式が立ちます。この対角線はさっき述べたように分数でも自然数でも表せません。『√2(ルート2)』という記号で表します。この『√』をルートと呼びます。 (5)負の数 これは以下の問いに答えるために開発されたようなものです。 『3から2を引いたら1ですよね、じゃあ2から3を引いたらいくらなの?』 皆さん、答えをご存じの方も多いでしょう。『ー1』です。ただ、この負の数というのにも色々あって、負の分数とか負の小数とかがあります。ここで、一つ用語を紹介します。さっきの自然数:1,2,3,...と0と負の数:-1,-2,-3,...を併せて『整数』と呼びます。 (6)有理数 これは、単純な話です。正負の分数で表せる数の事です。まぁ、根本的に言えば2/1 = 2だって立派な分数なので、すべての整数を含むことになります。まとめると『有理数=正負の分数』ということです。 (7)無理数 これは、簡単に言えば『有理数以外の数』です。例えば、さっき述べた√2もこの内に入ります。あと、円周率π(パイ)もこの部類に入ります。 (8)実数 有理数と無理数を併せてこう呼ぶ、というだけです。 今日はこの辺で。次回からは、『虚数』についてお話しします。
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