初等代数学(3)複素数について

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初等代数学(3)複素数について

さて、今回は複素数についてです。複素数の定義自体は単純です。『複素数=実数+実数*虚数i』というだけなので。たとえば、2+3iや1/2+3/2iなどは複素数に当たります。そして、iが付いていない数を実部、iの係数に当たる部分を虚部といいます。でも、虚部がゼロだったら、それはただの実数だし、実部がゼロだったら、それはただの純虚数(iに実数を掛けたもの)なので、実数も純虚数も複素数という大きな数の集まりの一部であることが分かります。今までの内容をまとめておきましょう。 自然数:1,2,3,... 整数:-2, -1, 0, 1, 2,... 分数:1/2, 2/3, 5/6, 7/11,... 小数:3.14, 1.23, 3.56,... 有理数:分数で表せる数=整数、分数 無理数:有理数以外の数=√2, π, e,... 実数:有理数+無理数 純虚数:i=√(-1)の実数倍 複素数:(実数+純虚数) ということです。これで数の概念を広げていくことはおしまいです。なので、ここまでで学んだ数だけを使っていろいろやっていくのが数学であるといっても過言ではありません。じゃあ、これで代数学って終わりで良くね?と思うかもしれませんが、違います。これらの数についてもっと深く広げていく必要があります。今までの数の拡張を『横に広がっていた』と表現するなら、これからは『下に広がっていく』思考が出来ます。実は、初等代数学は『整式』『方程式』に関する研究も含むのですが、それに関しては今回は省いて、『抽象代数学』に移っちゃいたいと思います。次回からは『抽象代数学』に関する内容です。お楽しみに...
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