4-3 可愛い R

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4-3 可愛い R

 彼が首筋に唇を当てたときくすぐったさに思わず笑いが出てしまった。  雰囲気も台無しだし子供っぽくて恥ずかしい。すると彼が悪戯っぽい笑顔を近づけて額同士をこつんと当ててきた。 「彩音、可愛い」  と呟き唇を重ねる。そんな顔ずるい。胸が苦しい。    対抗意識を燃やして彼の口内に舌をねじ込んでみたら唇で舌を捕まえられた。驚いたが反応できず彼にされるがままになる。  口を前後に動かし舌先の敏感な部分は彼の舌の動きに翻弄され、横の部分は唇で包まれる。彼の唇の感触をもっと敏感な舌で感じ、彼の口内の熱に酔いしれる。   「こんなキスもあるんだ……」 「気に入った?」  頷くと微笑みながら 「もっとしてあげる」 と言って私の顎を手で持ち上げる。  私が舌を差し出すと再度じっくりこの濃厚なキスくれた。    もうすでに彼を欲している部分から蜜が溢れている。早く触って、早く挿れてほしい。  そう思っていると彼は片手で全てを脱がせその部分に触れた。 「もう濡れてる」  彼は悪戯っぽく笑い花弁をなぞり突起に触れる。 「あっ……そこ本当気持ちいい……」  強い刺激のせいでからかわれたことに反応出来ず、代わりに彼の背中に手を回して抱きつきながら唇を押し付ける。腰が勝手に動く。  彼は激しいキスをしつつ、手は緩急をつけながら器用に突起を中心に弄り続け、程なく達した。  この達した後の浮遊感、脱力感、満足感はなんだろう。夢のようだ。  でも奥は彼を欲している。それに応えるようにゆっくり指を入れてきた。   「痛みはどう?」 「大丈夫。慣れてきたみたい」  指だと言うのにナカは喜び奥が締まる。 「じゃあ手加減はいらないよね」  と言って早い動きで奥を突く。快感と共に先週の痛みが蘇えり、思わず顔をしかめた。 「ごめん。ちょっとやりすぎた。優しくするね」  彼は自分の着ていた物を脱ぎ、優しいキスをしながら入り口に彼のものを当てがった。期待して奥が疼く。   「痛かったら言ってね。いくよ」  ゆっくり彼が入ってきた。浅いところはまだ少し痛むが喜んで彼を迎え入れる。力を抜かなきゃ、と思うのだけど意に反して締め付けてしまう。 「彩音がすごく締め付けてくる。気持ち良すぎる」 「ん……力抜きたいんだけど……勝手にこうなるの」 「痛い?」 「大丈夫。光瑠を感じたいからかな」  彼は微笑み私の頭を撫でる。 「もっと感じさせてあげる」  腰がゆっくり動き出した。痛みは若干あるが奥に当たる刺激がたまらなく気持ちいい。 「あっ……あっ……あっ……」  彼が奥までくる度に声が漏れてしまう。彼は妖しい笑みを作り動きを徐々に早めていった。 「奥まで入ってるのわかる?」 「うんっ……気持ちいい……幸せ……」 「俺も」  両手を握り深く口づけ、もっと奥に穿つ。  手を握られると愛し合っているカップルのようで幸せだ。  私は彼の手に触れるのが好きらしい。「幸せ」などと思わず心の声が漏れてしまった。気持ちがバレてしまったかも。でも今はそれどころではない。  だんだん動きが早くなり、このまま最後まで――  と思ったら彼は動きを止めた。   「もう少し頑張れる?」 「うん」  痛みは若干あるが快楽と幸福感の方が断然大きい。まだ彼と1つでいたかった。 「じゃあちょっと体勢変えるよ」  彼は挿入したまま自身の上体を起こし、私も抱き起そうとすると挿入していたものが出てしまった。 「ごめん出ちゃったね」  彼は胡座になり私の腰を持ち上げる。 「ここに座って」  と向き合って膝の上に私を乗せようとした。  誘導され彼の膝に乗ると入り口に先程まで私を満たしていたものを当てがわれ腰を下ろさせた。  すでに彼のモノの虜になっている場所は滑るように奥まで受け入れた。入ったものの先ほどと当たる場所が違う感覚がある。 「すぐ入ったね」 「うん……この体勢恥ずかしい……」 「顔が見やすくていいよ。感じてる可愛い顔がはっきり見える」 「やだ、見ないで。可愛くない」  思わず顔を背ける。 「いや、どんな彩音も可愛い。感じてる顔を見れるのがどれだけ嬉しいか」  彼は手を使って私の顔を彼の方に向けた。 「だって気持ちいいから」 「うん、俺も。これからもっと気持ち良くする」    彼は腰を振り始めた。仰向けでするのと違う角度でより刺激がある。  気持ち良さに腰が動き彼と動きが合わず肌が当たり大きな音が鳴ってしまった。 「腰が勝手に動いちゃって……ごめんなさい」 「好きに動いてよ。俺も気持ちいいから」  と言って胸の先端を口に含む。下の刺激だけで精一杯なのに更に追加するなんて。 「恥ずかしい……いやっ……」  この言葉には答えず上目遣いで頂をしゃぶりながら私をみてくる。心なしか楽しそうだ。 「こっちも」  今度は先程まで手で触っていた右胸の先端を口に含む。反対胸を手で優し包んだあと頂を弄り始めた。私は耐えきれず彼の頭に顔を埋める。  いつの間にか胸への刺激が終わり、顔が近づいてきて深いキスを交わす。  私と彼の腰の動きが一致して数分最深部まで穿たれた後二人で果てた。
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