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おかしい建物
母が目の前の部屋をノックして入っていった。眺めてボーッとしていた私は慌ててついて行った。
中に入ると、生臭い匂いが強くなった。
でもみんなは平気そうにして、20代後半と30代半ばくらいの男性がおり、治療の話をしていた。
どうやら今から麻酔を打ち、手術をするらしい。
それを聞いた瞬間、私はすごく嫌な予感がし、怖くなって走って部屋を出た。するとエレベーターが無くなっており、階段もなかった為、逃げられなくても隠れなければと考え、左の開いていた部屋に駆け込んだ。
そこはオフィスのような部屋になっていて、誰もいない。
左側には壁が見え、右に行くとエレベーターがあったのでとりあえず乗る。
しかしそのエレベーターは何故か上にしか行かないようだ。降りるボタンすらない。
追いかけてきているのなら、一番上に行くと見せかけて、一個下とかに降りて、騙すべきではと思い、最上階の1個下のボタンを押した。
でもそこで運悪く鉢合わせてしまったら…とふと思ったが、もうエレベーターは動き始め、扉が開いた。
そこにいたのは小さな男の子とその父親らしき人。
あの怪しいお医者さん達も目の前にある階段を上がってくる様子はないようだ。
私は少しほっとして最上階のボタンを押す。
すると小さな男の子とその父親もこちらへ向かってきた。
もう閉まりかけていたので慌てて開くボタンを押すと、父親がありがとうございますと笑顔で言い、そのまま一緒に最上階へ行った。
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