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「お、おう……」  恥ずかしがっている啓司の様子が、可愛いく見える。蓮の手の中で、存在感を増していくそれは、硬度を伴って、熱く滾っている。 「鷲尾くんは、毎日してるの?」 「えっ!?」 「ちょっとした興味」 「お前は……どうなんだよ。そんなこと、しなそうな感じだけど」 「しなそう?」 「潔癖っぽくみえる」  しばらくしてから「みえた」と啓司は言い直した。 「みえたって……なんで、過去形?」  少し強く握ってみると、くっ、と小さく啓司が呻く。反応があるのが、素直に嬉しい。 「あ……だって、なんとなく……あんまり人とつるまない、から?」 「それで、潔癖? 僕の噂は聞いてると、思うけど?」  くすくす、と。思わず笑いが漏れた。いかがわしい、ふしだらな噂。蓮自身と、蓮の母親を貶めるための噂だ。 「それは、聞いたけど……努力してるのは、知ってる。それに、大学の推薦が決まってるって言うのも、あの時点では嘘だったのも知ってる。俺の方に、エスカレートでの推薦の話が来てたから。……だから、先生たちと、色々してるっていうのが嘘だって言うのは、知ってただけだよ」 「えっ」 「……前、図書館で見かけた」 「図書館で、ゲームしてるやつもいるよ」 「……鳩ヶ谷は、違かったよ。ノートなんか、びっしり書いてあった。勉強してるやつ以外、あんなふうにはならないだろ」  蓮は、胸のあたりがじんわりと暖かくなるのを感じた。 (僕は……完全に眼中にないってわけじゃなかったんだ……)  それならば嬉しい。 「な、なんだよ! にやにや笑って」 「ん?? なんでもないけど……今日もさせてくれるお礼と……昨日より楽しくなってもらわないと、とおもって」  蓮は啓司のズボンの前をくつろげた。 勃ちあがって、もっと快楽が、欲しいと主張するそれを、下着の中から引きずり出す。赤く充血した雄々しい器官を、直接手で触れる。熱くて十分な硬度があった。 「あ、のさ」  啓司が小さく、蓮に話しかける。 「なに?」 「それ、触るの……気持ち悪くない? その……他人の、そういうの」 「え? 別に……手に触るのと大差ないと思うんだけど? なにか特別?」 「全然違うだろ……こっちは、もっと……センシティブで、個人的なものだろって」  個人的。 「鷲尾くんの身体は全部鷲尾くんだけのものなんだから、なにもかも、個人的だと思うけど」 「だ、だから! 程度があるだろ」 「僕は……鷲尾くんのだったら、手もここも、おんなじだと思ってるけどな」  さわさわと撫でると啓司が、小さな声を出して呻いた。手の中のそれは、いっそう雄々しさをましたようだった。 「凄……」 「ちょっ……見る、なって……」 「なんで? こんなに立派なのに」  くすくすと、笑いながら蓮は指先でその輪郭をなぞった。 「あ、っ……」  啓司の喉がのけ反る。 「これ、気持ち良いんだ……じゃ、これは……? んっ……」  蓮は啓司の欲望を、ぱくっと躊躇いなく口に含んだ。口いっぱいに、啓司の存在がある。根元まで飲み込みたかったが、口腔の奥を刺激されて、思わずえずきそうになる。 「あ、ちょっとっ! な、何して……」  狼狽える啓司に、お構いなしで蓮は啓司の欲望に奉仕する。  口の奥まで吸い上げるように、含みつつ、顔を引いたり押したりしながら、啓司の欲望を扱う。熱い、肉の感触を口いっぱいに感じた。口蓋や内頬が、この肉塊に擦られると、それだけどなぜか気持ちが良くて、体の中心に熱が集まっていく。
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