ただ唯一のオムカレーに捧ぐ

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✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼ 「ただいま」  いつものように後ろ手にドアを閉めて、そのまま自分の部屋に上がる。  すぐさまヘッドフォンを耳に合わせて、ソフトを起動する間も惜しいまま、先走る音符を手近の紙切れに書きなぐっていく。  主張だらけじゃないけど、でも伝えたい何かは変わらず中心にあるような。  それが大音量で、心を直接揺らしてくるような。  けっして人に見せることのない芯に、地球に生きる誰よりも赤い熱を宿したその笑顔。 「…………っ」  いける、と思った。  迷うことなく、今まで一番の音楽になる――そう思った。 ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
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