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【読んでも読まなくてもいい小話】
このお話は比較的穏やかだったのではと思います。
それというのも、エリオットが大病を患ってから二年という時間があり、そして子供達がいたからです。
まぁ、こういう日を見越してオスカルは養子を取ったのですけれどね……。
一人ではきっと生きて行けないと思ったんです。だから、無理矢理にでも生きていなければならない理由を作ったんですよ。
「僕は卑怯だから」と、彼は言います。
シウスもですが、相手を失ってからの時間を一人で過ごしていたら駄目になっている人が多いと思いました。それだけ、失った部分は大きいのだと思います。
さて、三人の養子とラーシャ医療学院ですが、初の民間の専門教育機関と言っても過言ではありません。
普通の子は日常の中や教会である程度の勉学を学びますが、それは教会の奉仕活動のようなもので学校というレベルではありません。
下級貴族は貴族の通う学校には行きますが、一般教養の範囲内です。
ラーシャ医療学院は最初から医者を目指し者に元医師が座学と実習をみっちり教え込む専門学校です。
ちなみに名前の「ラーシャ」はオスカルが絶対にと言って付けたものです。
エリオットの生家はエリオットも妹ちゃんもアベルザードに嫁いたので、家を継ぐ人はいなく消えてしまいました。
でもオスカルは何処かに名前を残したいと考えていたので、学校の名前にしてしまったのです。
恥ずかしそうでしたが、エリオットも満更ではないようですよ。
養子にした三人の子のうち、男子二名は騎士団に。
それぞれ活躍し、恋人もいて充実しているようです。まぁ、男性ですけれどね(笑)
養父がこうなので、二人とも同性ということに抵抗はなかったようです。
フィニは二人亡き後も病院で看護師として活躍し、とある貴族の青年の目にとまり結婚し、子だからにも恵まれました。
そうして歳を取ってからはラーシャ医療学院の看護師育成クラスの先生となり、更に数年後に理事の一人となりました。
養父達の残した学校に最後まで関わった彼女は、子供達にも養父達の話をするほど二人が大好きな子だったようです。
さて、ここからは余談ですが、来世では二人とも同級生のようです。
高校から同じ学校になり交際をスタート。大学は同じでも別の科で、同棲はしていた。
そのごエリオットは第二性科の医師となり、オスカルは警官として数年勤務するもその後「やりたい事が分かった」と言って辞めてしまう。
そして自分で民間の警備会社を設立。前世からのツテも使って民間のSP会社を創設したようです。
子供はまだ居ないみたいですけど、オスカルは早く欲しいとせっついているとかなんとか(笑)
幸せな来世で、また夫婦をしています。
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