ホール

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翌日、ふと彼は思う。 そういや、あのクソ重い金を、どうやって運ぶのだ。 持ち上げることもままならないというのに。 朝、彼は家のテレビを見ながら考えていた。 彼の家は木造で、茶の間や仏壇の置いてあるような家だ。 とにかく家の床は木材か畳の、まるで田舎のおばあちゃん家のような家だ。そう思うのは私だけだろうか? 食卓に並べられたご飯を黙々と食べる。 彼は学校にいく準備が終わると、行ってきまーすと行って家を離れる。 玄関を抜けると、真っ先にあるのは駐車場。 そこで彼は思い付く。 「そういや、俺の家には父さんの軽トラがあるじゃないか!」 なんでもっと早くに気づかなかったのだろうか、それに乗せていけばいいじゃないか! だが、俺は軽トラは運転できない。当然だ学生なら。 しかも、乗せるとしても、運ぶのも一苦労なのに車の荷台に乗せられるだろうか。 いや、ここは俺のお得意の裏工作なんてものをしようじゃないか! そうと決まれば作戦会議だ!(脳内で) 彼は頭の中で作戦会議を開いている間に学校に着き、作戦会議をしている間に、昼食の時間になり、作戦会議をしている間に家に着き夕方になっていた。 夜の寝床に入る時間にはなんとなくだが、作戦が形づけられていたらしい。(脳内では) 「よし!明日に作戦を決行するとしよう!今日は早めに寝て明日に備えるとしようじゃないか!!」 彼は夜の静けさに包まれて少しずつ眠りに落ちていった。 次の日、彼は作戦を有利に進めるために下準備を始めた。 下準備といっても、いつものように穴掘り場に行ってロープやフックを掛けるだけだ。 「はあ、てか何でこんなめんどくさい事やるんだろう」 多分だけど他にも方法ありそうだしなー 「ま、いっか」 彼はロープを準備し、埋蔵金をやっとの思いで移動させた。 多分100キロはあるだろう壺を引き釣りながらも崖の淵に移動させる。 「ふう、これでよしっと」 何故か俺はこの作業をやめたく無い。 何故かそう思ってしまう。 別に楽しくも無いのに。 「本番は明日。これは多分相手の心の中を早く読み取らなければいけない心理戦かもな」
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