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 彼と時間を重ねて、幸せな時間が積み重なる度、罪悪感も増えていきました。  私との時間を重ねるということは、彼の本当は幸せになるはずだった時間を奪うことになるのです。  私はなんの為に生きているのでしょう。  毎日嘘を吐き続け、彼の未来を奪うだけの存在。  私はどうせ死ぬから、未来には関与出来ないのです。  早く死んだ方がいいな、と思うようになりました。  彼が私の死をどれだけ悲しんでくれたとしても、私が彼に出来ることはありません。  それに、病気で弱ったみっともない姿を晒したくありません。  出来れば幸せの絶頂で。自分の手で引き際を決めたいと思いました。  私は身勝手だと思います。  でも、今更そんなこと、気にしても仕方ありません。  私は嘘吐きで、決して綺麗な生き方をしてきたわけではありません。  誰のことも幸せに出来ない人生でした。  でも、せめて最後に自分に幸せだと思わせてあげたいと思いました。  私は、彼と出会えて幸せでした。  それだけは、嘘じゃありません。  恩返し出来ないことだけが心残りです。  今日、彼と田舎に行ってきました。  全然変わっていないように見えました。  私がいてもいなくても毎日は過ぎていくのだと思い知らされました。  私は今日、自分で人生を終えます。  彼には何も言っていません。  今更何も言えません。  嘘まみれの私を知られるよりは、このまま黙って死のうと思います。  いざとなると、心は落ち着いています。  さようなら』
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