今夜の君と今宵の月

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夜になると、一斉に街から放たれる強烈な光、 煌びやかな無数のネオン光の柱が地上から 夜空に向かって一直線にたち上がる。 僕が彼女を見つけたのは、ほんの偶然だった。 無数に放たれるネオンの光、 その強烈な光を放つ場所から少し離れた 暗闇に、ポツンと見える光……。 アスファルトに囲まれた公園で、 街灯に照らされながら舞い踊る一人の女性…… そう、それが『彼女』だった。 まるで、夜空に輝く星々のように、 君の横顔は輝いていた。 その日から、僕は彼女を見るのが毎日 楽しみで仕方なかった。 そう…… これが『恋』というものだと僕は知った。
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