第1話 失恋した

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第1話 失恋した

 失恋した。  何度めだろう?  私にとっては珍しくもなんともないが、でもへこむ。  失恋を何回したって、へこむものはへこむのだ。 『久住って明るくってサバサバしてるよね』 『なるみは、しょげない鉄の女って感じ〜』  友達とか、同僚とか、そんな風に私のことを言ってくれちゃうけど!  実は、私だって!  落ち込んだりすんのよ。  ただ、弱みを見せないように虚勢を張ってるだけなの。  そうです。  私は可愛くない女、なんです。  こんなクサクサした気分のときは、あのお店に行こう。  美味しいご飯がたべられるイケメン店主のお店に行くにかぎる。
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