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「んーっ。今日もキレイなお月さま〜!景色も最っ高ー!」
バラ色の液体が揺れるグラスを翳す。
「月に乾杯。」
グラスをそっと傾けバラ色の液体を含めば、舌の上にふくよかな果実味にほのかな苦味が重なる。
「んん~っおいしっ!」
素敵な恋人を願って始めたロゼの儀式。
ついでに自分へのご褒美にと素敵なホテルや貸別荘を借りて心のお洗濯。
そして今日は特別な夜。
今日は私の誕生日と満月が重なった日。
今日は豪華な貸別荘のデッキでいつもの儀式を始める。
「さぁ、今日のお相手は誰かしら?」
向かい側のタキシードを着たウサギたち。
「今日はあなたね。白い紳士さん。」
ロゼを飲み切る間、話し相手が欲しいとふと手に取った紳士ウサギのぬいぐるみ。
いつしか6色の紳士ウサギが揃い、その日の気分で相手を選ぶ。
はたから見ればアブナイ女。
素敵な恋人を願っての願掛けは私を癒やす大事なひとときになっていた。
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