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「お疲れ様でした!」
「にゃっ!」
ダンジョン探索終了。帰宅しました。
あれから結構探索したんですが、これといった収穫はありませんでした。
得たものは、コウモリさんの素材だけですね。いまいち使い道がわからないんですよね、これ。
売ってお小遣いになればいいのですが。
「にゃー」
黒崎さんが、突然走り去っていってしましました。
今日も探索を手伝ってくれたので、おやつをあげようと思っていたんですけどね。それは、また次の機会にしましょうか。
敬礼で見送っておきます。
それしにても、ずいぶんとお世話になりっぱなしですね。黒崎さんには。
そうそう、黒崎さんといえば。
もうすぐ、私が黒崎さんと出会ってから、もうすぐ一年経つんですよね。
よく誤解されるんですが、実は、黒崎さんは私のペットじゃないんですよ。
簡単にいうと、仲の良い野良猫さんです。
ご飯をあげたりとか、一緒に遊んだりとかはするんですけど。
だから、あえて言うなら、ペットと主人の関係より、令嬢と世話役みたいな関係の方が近いかもしれません。
もちろん、令嬢の方が黒崎さんです。
一緒に住んでいるわけではないので、ダンジョン探索とかの用事が終わったら、黒崎さんは家の裏の山に帰っていくんです。
たぶん、あそこに棲家があるんでしょうね。もしかしたら、家族もいたりして。
思い返して見ると、私自身も、あんまり黒崎さんの事、知らないんですね。
たまに家の中に入ってきて、ご飯をねだってくるんですけど、それ以外の時に何してるのかって、全く知らないんですよね。
どこか他の家に行って、同じようにご飯をねだっているんでしょうか。
もしかしたら、デートとかしてるかもしれません。もしそうなら、相手の猫ちゃんも紹介してほしいです。
あれ?そういえば、黒崎さんって、オスなんでしょうか、メスなんでしょうか。
私、黒崎さんの性別すら知らなかったんですね。一年も一緒にいて。自分でもびっくりしました。
今まで確認する事とかなかったですからね。
なんか、急にものすごく気になってきました。
また今度確かめてみましょう。
そうと決まれば、猫のオスメスの見分け方を調べておかないとです。
顔とかで見分けつくんですかね。やっぱり、股間とかみるんでしょうか。
セクハラになりませんかね?私。
まだこの若さで捕まりたくないですよ?
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