出会いは突然に

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「はぁ、」 どっと身体の力が抜けた。 「光代、お客様は帰ったか?」 奥からじいじが様子を見に来たようだ。 「うん。シャッター閉めてくるね。」 私は外に出ると、もう一度、夜空を見上げた。 「こんな事って起こるんだな...」 まだ私は夢見心地でいた。 しかし、今夜の出来事は現実だ。 「連絡していいのかな?でも仕事の邪魔したくないしなぁ。」 私は小野から渡されたメモを夜空にかざした。 今頃、ホテルで同じ月を見ていたりしないだろうか。 「おやすみなさい。」 私は、彼と一緒に眺めた満月に向かって呟いた。
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