先行投稿 第1話異色の【buddy】

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プルルルル…… 5時間目の初授業が終わり、休憩していると、電話がかかって来た。 職員室からでて、電話を取る。 天野「はいもしもし?」 田川「どうも天野さん、田川です。」 天野「……誰だっけ?」 田川「はぁ⁉俺ですよ!田川幸樹です!」 天野「田川幸樹……あぁ!」 田川幸樹(たがわこうき)22歳、広島県警所属。 1年前、俺が広島県警に在籍していたころ、 何度か一緒に事件を解決した仲間だ。 田川「やっと思い出してくれましたか!    昔一緒に事件解決した仲なのに。」 天野「数回だろ。」 田川「まぁそうですけど……」 天野「それで何の用だ?」 田川「今日の報告を聞きに。」 天野「報告?」 田川「はい。今日生徒同士の暴行事件があったんでしょ?    学校の前に来てるんで、報告しに来てくださ」 プーッ プーッ 電話を切り、外に出る。 天野「おいたが……」 田川に話しかけようとしたが、誰かと話しているようだ。 相手は車の陰に隠れて見えない。 だが、なにやら親しい間柄のようだ。 車を回って、話している人の姿を見る。 天野「なんで、お前が?」 平瀬「天野さん……」 俺は田川に詰め寄り、腕を捻じり上げる。 田川「いたいたいたいい!」 天野「静かにしろ!田川幸樹、強制わいせつ現行犯、逮捕する。」 平瀬「ちょ!やめてください天野さん!」 天野「……冗談だ。で、報告だけど。」 田川「あ、それは菜乃ちゃんに聞きました。    初日から大活躍だったんですね。」 天野「あぁそう。で、お前らどういう関係なんだよ。」 平瀬「普通の親戚です。昔から結構仲良くて。」 天野「なるほどね……。」 田川「じゃあ、俺は帰りますね。」 天野「もう帰るのか?」 田川「はい。先生たちに怪しまれても困りますからね。」
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