先行投稿 第1話異色の【buddy】

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俺は、保健室のドアの前に立った。 取っ手にかけた手に、力を込める。 ドアを開け、俺の目に最初に飛び込んできたものは、 天野「?」 謎の白い毛玉だった。 その毛玉が動き、黄色い眼をこちらに向ける。 眼? 天野「うわぁぁぁぁ!」 俺が叫ぶと、その毛玉は飛び立ち、ある女子生徒の肩に乗る。 ??「静かにしたください、ここ保健室ですよ?」 天野「保健室に猛禽類がいることについては⁉」 その女子生徒は振り向く。 彼女は俺を一瞥する。同時に俺は、肩の白い毛玉を観察する。 よく見ると、その毛玉はフクロウのようだ。 バレーボールほど大きい白フクロウ。 ??「八幡先生、拳銃を携えた不審者が侵入してきましたよ!」 天野「誰が不審者だよ!」 ??「それとも、彼がバディなんですか?」 天野「バディ?」 この女がバディ?てか、こういうのってバディとかあるのか? ??「そうだね、菜乃さん。」 右側から声が聞こえた。振り返るとそこには、 ??「初めまして、この学校の養護教諭の八幡です。    これ、連絡先。」 天野「あ、どうも。天野優吾です。」 紙を受け取り、連絡先を追加する。 天野「ていうか、バディって?俺、この生徒と組むんですか?」 菜乃「私だって、警察は信用してませんよ」 八幡「まぁまぁ、二人とも、そういわずに。    あと、天野先生。彼女を見くびらない方が良いですよ。」 天野「え?どういうことですか?」 菜乃「重心が傾いている。それ、銃ですよね?    本物の警察官でも、そうなるんですね」 は?今、この女、俺が銃を持っていることをあてた? 菜乃「警察官でも、銃は学校内では持っていない方が良いですよ。    うちの学校、いたずら好きが多いですから。」 フクロウは女の手に降りる。 菜乃「一年の平瀬菜乃です。ここにいることが多いので、    困ったら声をかけてください。    ちなみに、この子はレオ。私の捜査の手助けをしてくれ」 ガラッ!! レオの紹介の途中に、勢いよく扉が開かれた。 ??「平瀬さん‼助けて‼」 扉の所には、ある女子生徒がいた。
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