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??「平瀬さん‼助けて!!」
俺と平瀬は唯月に連れられ、現場に急行した。
現場は1年1組。
1組の廊下には、人だかりができ、大きな音が響いていた。
平瀬「これ、もしかしたらすごいことになってるかもしれませんね」
天野「?」
平瀬「これ、1組の生徒もいます。
おそらく教室の中には入れないんでしょう。」
天野「それぐらいヤバいことが中で起きている、ということか」
平瀬「唯月さん、西垣先生は?」
確か1年1組の担任は西垣先生だったはずだ。
唯月「わからない……」
まずいかもしれない。
教師がなければ、生徒はすぐに暴れる。
教室は閉ざされて中は見えないが、
怒号と何かがぶつかる音しか聞こえない。
天野「唯月さん、だったよね」
俺は声をかける。
唯月「は、はい。えっと……」
天野「天野だよ。今、何が起こってるかわかる?」
唯月はおどおどしながら答える。
唯月「うちのクラスには、二つの派閥があるんです」
派閥?そんなものがあるのか?
唯月「一人はサッカー部のエース早田隼人君」
天野「速そうな名前だな」
唯月「ちなみにテクニシャンタイプのキーパーです」
天野「なんだテクニシャンタイプのキーパーって
……それで、もう一人は?」
唯月「クラス委員の長田武」
天野「なんか、ガキ大将っぽいな」
唯月「ちなみにめっちゃ理系です」
理系なのかよ。
天野「それで、この二人は何を?」
唯月「分かりません。急に椅子が投げられて……」
なるほど、要するに喧嘩か?
天野「……分かった。ありがとう」
平瀬「それで天野さん、突入した方が良いですよね?」
天野「一応、天野先生な?
できることならそうしたいが、
まだ警察官だとばれるわけにはいかない。」
平瀬「……頑張ってください」
天野「それだけ⁉」
不安でしかないが、ひとまず教室に入ることにした。
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