第一章

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「宙子という名をどこで、お知りになりました?」 「あなたが、ご自分で名乗られましたよ。私が名前を尋ねると、かわいらしい声で『宙子だよ』と」  忠臣は、宙子の名前を憶えていてくれた。たったそれだけの理由で、宙子は忠臣の手を取ってよかったと思った。
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