ご紹介

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ご紹介

 東日本大震災と、原発事故に関する文章を、久しぶりに書こうと思いました。  きっかけになった作品がありますので、ご紹介をさせて下さい。  TinA TacA様の書かれた、こちらの作品になります。  「それでも、明日を見つめてる」  https://estar.jp/novels/22729708  「①~南三陸町~」  https://estar.jp/novels/23206929  「②~ボランティア~荒浜」  https://estar.jp/novels/23207077  「③~閖上(ゆりあげ)~」  https://estar.jp/novels/23207103  「④~飛再地へ......~」  https://estar.jp/novels/23207141  上手く紹介が出来るような文章を、書けるかわからないのですが、あの時きっと私も「助けて」と言っても良かったんだ、と、許されたような気持ちになったのです。  助けに来てくれる人はきっといたんだ。  あの時、助けて欲しいと言っていたら、きっと私も助けてもらえた。  はねのけられても、振り叩かれても、追い返されても、放り出されても、諦めずに泣き叫んで縋りついて、救いを探し求める元気が、なくなってしまったのは、私が弱虫だったから。  責め立てる声に、呆れたため息に、蔑みの嘲笑に、耳を塞いだつもりで、優しい誰かの「ここだよ」まで無視をしていたんだね。  そのことを後悔するのではなくて、記憶が優しい色に染まった瞬間。  たくさんの支えの手があったことを知って行くたびに、私は「生きてもいいんだよ」と「生きててくれて良かった」と言ってもらえているような気がしたのです。  それなのに。  気が付けば私は、つらかったことばかりを、嫌ってくらい書いて来てしまった、と恥ずかしくなってしまった。  私にもあったんです、嬉しかったこと、いっぱい、いっぱい、あったんです、本当はきっとどんなに些細なことでも良かった。  明日へと命を繋ぐ力をくれていたんだね。  そして、私も、誰かに向かって手を差し伸べたことがあった。  握り返してもらえたその時、私は上手く笑えていたかわからないけれど。  それでも、今日生きていることを、時に開いたばかりの傷を、確認し合うように。  私たちは出会えた時、心と心で抱き合って。  生きていることを悲しいほどに喜んだ。  そんなことが、幾つもあった。  思い出させてくれて、ありがとうと、心からの感謝を。
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