パーティー、当日!

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「相変わらず豪邸だよね………」 「あと庭が広い………。玄関までが遠い………」 「早く行こっ。早くぅ!」 昂輝と私がげんなりしている横で美穂がワクワクって感じで言った。 ―――元気すぎん!? たくさん歩いてやっとのことで着いた玄関。 チャイムを押すと――― ピーンポーン 「はーい。いらっしゃい!椎菜、昂輝、美穂!」 「自転車で来たの?疲れたでしょう。お茶とお菓子を用意しているから早く上がって」 「久しぶり。お疲れ様だね」 優里さん、光琉さんがねぎらってくれた。 優しい…………。やっぱり天使だわ、この人たち。 「お邪魔しまーす。うぉっ、ヤバッ。広すぎ!」 「お久しぶりです。今日はありがとうございます」 「お邪魔します!」 家の大きさに驚く昂輝とハイテンションな美穂。 「あ、どうぞ。これ、お土産です」 私は用意していたお土産を優里さんに渡す。 「うわぁ!これ、並ばないと買えないやつじゃない!」 「あ!俺、これ好きー」 嬉しそうな光琉さんと優里さん。 でもこれ、放課後に学校の近くのお店で買ったからそこまで並ぶことなく買えたんだよね。 ―――あ、空いてる!ラッキー!みたいな感じで。 「さ、椎菜。着替えるの!」 「も、もう?」 「もう!さぁ早く!」 新那に背中を押されて二人で階段をダダダっと駆け上がり、新那の部屋へ入った。 「はい、ワンピースね」 私に紙袋をポンッと渡すと新那は下で待ってるねーといい、ばいばーいと去っていった。 「強引すぎない………?」 でもポツリと呟いた独り言に返事など来るはずもなく。 「とりあえず着替えよ………」 私は着替えるために、紙袋からワンピースを取り出した。 ***** 「椎菜かわいいー」 「椎菜は黒も似合うね」 下に降りると新那達はご飯を食べており、優里さんと光琉さんはもう食べ終わったらしくソファーに座っていた。 それにしてもご飯食べるの早っ! 「ホントですか?ありがとうございます。でも、光琉さんと優里さんも素敵ですね」 光琉さんと優里さんはいつの間にかよそ行きの服に着替えていた。早いよね、流石。
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