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暖かいシャワーを浴びて、バイト後の疲れが少し和らいだ気がした。
しかし、父親が帰って来ている為にあまり気が休まらない。
(このまま朝まで寝てくれないかな。今日は殴ってこないといいんだけど...。)
そう思いながらさっさとシャワーを済ませて、ドライヤーも済ませて自室へ戻ろうとした。
が、自室へ入る前に足音が聞こえて、ぎくりとした。
振り返ると、フラフラしながら父親がこちらの方へ歩いてきている。
「碧、帰ってやがったのかぁ。」
「ひっ」
「おいおい、父さんの顔を見てそれはないだろぉ?」
ガッッ!!ドンッ!
僕は思いっきり頬を殴られて、その勢いで壁に打ち付けられた。
そして腹を何度も蹴られる。
「カハッ......ゲホッ...。痛い、父さん...!」
「うるっせぇ!てめぇは黙って殴られてりゃいいんだよ!!」
(あぁ、結局こうなるのか...。)
俺はなるべくダメージを軽減する為、両手で腹を抱えて蹲る。
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