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(ここで野宿は流石になぁ...。)
そう思いながら夜空を見上げていると、人の足音が聞こえてきた。
その足音は、だんだんとこちらへ近づいてくる。
(誰だ、こんな夜遅くに公園なんかに...。いや、自分もそうなんだけど...。)
そう思いながら少し身構えて、近づいて来ている人を見る。
その人が外灯に照らされて、顔が見える。
「...?」
綺麗な金髪に、黒のトップスと黒いズボン、不良って感じの人がこちらをじっと見ている。
(え、誰...?)
「おい」
「はい?」
「お前、水無瀬碧だろ?」
「えっ...。そうですけど、なんで俺の名前...?」
「俺、同じ高校の3年の一ノ瀬蓮。」
「まぁお前、学校でちょっとした噂になってるからな。」
「噂...?」
「なんだ、気づいてないのか?2年に、超美人な学生がいるってな。」
(え、知らない...。何その噂。)
「人違いなのでは...?」
「うちの学校に同姓同名の学生はいねぇと思うぞ、水無瀬って苗字そんないないだろうし」
(まぁ確かに...。)
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