優等生の愛情

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優等生 昔から言われてきた。 「あやちゃんは天才!」 「あやちゃんは賢いね!」 「あやちゃんすごい!」 「発想力やばっ!」 「絵上手!」 「字綺麗!」 「おっ!努力家!」 彼女の友達になってから、私はそんなふうにチヤホヤされるようになった。 そして、調子乗ってやらかした途端、みんなに突き放された。 でも、彼女は見てくれてた。 ほんの前までは。 『もう、あやとは喋りたくない』 そんな言葉で私は立ち直れなくなった。 泣いて泣いて泣いて泣いて。 そこに来たのが、付き合って同棲してるりーちゃんだった。 「あやちゃんどうしたの⁉︎」 「りーちゃん………」 怖かった。 りーちゃんにりーちゃん以外の人を愛しているということが。 りーちゃんを裏切ることになると分かっていながら、私はりーちゃんに全て話した。 「あやちゃんはすごい愛を隠していたんだね」 そんな言葉で私の心がどれほど癒やされたか分かるだろうか? だから、一緒にいる。 りーちゃんは彼女より私をまっすぐ見つめてくれるから。 必要としてくれるから。 だから、束縛の言葉を吐いてりーちゃんに縋る。 「私も大好きだよ」 その言葉が返ってくると期待してるから。
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