余韻ある余生

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余韻ある余生

 妻の余命を宣告された。  子供たちが皆、結婚や就職で家を離れ、何十年ぶりに、夫婦二人の生活が再スタートした矢先だった。  俺たちの人生まだまだこれからだ。  旅行の計画も、憧れの海外移住も、具体的に考え始めていたところだったのに──。  妻と過ごせる人生は、あと一年しかないという。
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