天空係……その名は『天ちゃん』

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天空係……その名は『天ちゃん』

「なぁ~天ちゃん、だめなのか?  教えてくれよ~、頼むよ~」 ライトの親友赤星が話しかける。 「だめだよ……教えられないよ、 大王様に知れたら大変なことになる」おどおどしながら 赤星の質問に答えるこの声の主は、 ライトを間違って地上に降ろしてしまった 張本人……。  『天空係』の『天童』、皆からは『天ちゃん』 と呼ばれている。 「だっておまえ、半年前にライトを間違って  地上に降ろしただろ?それも、わざわざ  人間の姿をした『化身』にして。  それに、このこと大王様は知らないんだよな? それって、『隠ぺい』だよな? い・ん・ぺ・い」 「う……半年前のことをほじくりかえして  仕方なかったんだよ。あの時期は丁度」 言葉を濁す天ちゃんに赤星が、 「天ちゃん~、何、何?」と問い詰める。 「はぁ~、赤星君には叶わないな……。  半年前のことは大王様には言わないって  約束できる?」 「うん、うん、約束するよ」と返事をする 赤星。 「じゃあ……」と言うと天ちゃんは、身体から 七色の光を放つ。天ちゃんから放たれた光は 赤星を包み込んだかと思うと、赤星が『化身』の姿になった。 そして、赤星と同様に天ちゃんも『化身』の姿になった。 「おお~、すげ~、俺の姿、カッコよくね?」 自分の姿に驚く赤星。スラリとした容姿に ふわふわとした赤毛の美男子。 「じゃあ、行きますよ。ついて来て下さい。」 メガネをかけた文学青年風に化身した天ちゃん が赤星を連れて、遥か大気圏外に向かって 天空を移動し始めた。
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