【WoooTube配信者Mの話】

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「痛ぇなぁ……、何だよ、突然」  まるで何事も無かったかのように、hiroがぼやいた。  ウタが泣きそうな声で、興奮して声を張り上げる。 「突然じゃないよ!」 「おまえ、ほんとにおかしかったよ」  NIGHTもウタに賛同した。 「あれ? 女の子は?」  hiroが部屋の中を見渡した。三人以外だれもいない。声を押し殺して様子を探っても、足音も何も聞こえない。窓の外でぱらつく、雨の静かに弾ける音だけが響く。  NIGHTが震える声で二人に言う。 「なぁ、これってみつちさんじゃね?」 「みつちさんって、おみず沼の妖怪かよ」 「まずいよ。俺たち、みつちさんに返事した」  NIGHTの手が震えているのか、画角が揺れる。 「あんなの迷信だろ? そんなのが怖いのか?」  hiroがからかう。 「怖いとか、そういう問題じゃないんだよ。やばいんだよ。なぁ、俺、祓える人知ってるから、今から行こう! ●●(ザザー)さんとこに行こう。●●(ザッ)さんなら、祓える! 早く! マジでやばいから!」  NIGHTは切羽詰まった声音で二人をせっついた。 「はぁ? お祓いとか、信じてんのか? そういうのは詐欺師だろ」
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