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私は近くにあるコンビニに立ち寄った。
何を買うわけでもなく、ただ雑誌を眺めて
いた。
すると後ろから声をかけられた。
「あれ?要ちゃん?
要ちゃんよね?」
私は声のする方を振り返った。
そこには見覚えのある顔があった。
「えっ?…桜井さん?」
「わぁ、久しぶりね。
元気してたの?
突然辞めちゃうから心配してたのよ!
体調はどうなの?
もう…大丈夫なの?」
「あっ、はい。おかげさまで…。
その節はご迷惑おかけして、
申し訳ありませんでした。
桜井さんは仕事帰りですか?」
「あっ、うん。
そうなの…。
実は今日トラブルがあってね…
帰りが遅くなってしまったのよ…。
あっ、そう言えば…以前ね、あなたを
尋ねて来た方がいたのよ。
名前は聞いてないんだけど…
とても不思議な格好をした男性だったわ。
とにかく慌てた様子でいらしてね…。
その彼には会えたかしら?」
私はそれを聞いてすぐに誰だか分かった。
私は笑顔で答えた。
「あっ、はい。
会えましたよ。
教えてくれてありがとうございました。」
「そう?それなら良かったわ。
会えて嬉しかったわ。
たまには買い物に来てね!
じゃあ、またね!」
「あっ、はい。
また、伺いますね!
ありがとうございます。」
桜井さんは手を振って帰って行った。
私も手を振った。
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