第二話 あの人

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「あの…。これ良かったら飲んで下さい。 何が好きか分からなくて…適当に買ったんで すけど、お口に合えばいいのですが…。」 僕は彼女にさっき買った缶コーヒーと ビールを手渡した。 「わぁ、わざわざすみません…。 逆に気を使わせてしまいましたね…。 でも、嬉しいです。 コーヒーもビールも大好きです。 有り難く頂きますね!」 彼女は喜んでくれたようだった。 僕はすごく嬉しかった。 「私、いつもあそこでビール飲むんです。 良かったら一緒に飲みませんか? あっ、急には無理か…。 すみません…。私何言ってるんだろう…。」 彼女は居酒屋を指差しながら、恥ずかしそうにしていた…。 「誘ってもらえて、すごく嬉しいです! すみません…。僕これから行くところがあって…すごく残念ですが今日は帰ります。 でも、また今度ご一緒させて下さい。 これ、僕の携帯番号です。」 僕は慌てて彼女に紙を手渡して、その場を後にした。
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