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私は言葉を失っていた。
ただ、目の前に居る彼を見つめながら、
しばらくの間、動けなくなっていた。
(これは…現実なの…かな…?幻かも…。)
私は自分の頬を強くつねってみた。
「痛い…。何これ?現実⁈
あっ、嘘でしょー!」
私は当然大声を出してしまった…。
彼はびっくりしていた。
「あっ、あの?要さん?
大丈夫ですか?びっくりしますよね…。
急にすみません…。
本当はこの前打ち明けようかと思ってたんです
けど、仕事があって急いでたから…。」
私は目の前にいるこの現実を受け止めてられなかった…。
芸能人…それも自分の推しが目の前にいて、
まともでいられる訳がなかった。
「あっ、あの…えっと…。
私…うまく喋れないです…。
だって…こんな事って…。」
春くんは私の様子を気にしている様だった。
「あの…。とりあえずあのベンチに座りますか?急に走らせてしまったし…。
疲れてますよね?
僕、何か飲み物買って来ますね!」
春くんは私をベンチに座らせてくれた。
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