第一話 怪しい人

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(ん?あれ?この人…。) 私は見覚えのある人だなと思った。 (あっ!いつも夜買い物に来る人かも…。) 私はしばらくその人の方を見ていた。 その男性はビールを注文していた。 (若そうだったけど…ビール飲むって事は…20歳は超えてるんだろうな…。) 男性はマスクをずらしてビールを飲んでいた。 マスクは外さないみたいだった。 (何であんなに顔隠してるのかな?) 私はその男性が気になって仕方がなかった。 男性はビールを一杯だけ飲むと、すぐに店を出て行ってしまった。 (あれ?もう帰るんだ…。) 私は男性が座っていた席を見ていた。 すると、店のおじさんが大声を出した。 「あっ、お客さん携帯忘れて行ったぞ!」 おじさんは困っていた。 私は思わず、おじさんに声をかけた。 「あの、それ私が届けましょうか?」 おじさんは私の方を見て言った。 「あんた、あの人の知り合いか?」 「知り合いではないですけど…急げばまだそんなに遠くへは行ってないと思うので…。」 私はおじさんから携帯を受け取って すぐに店を出た。 辺りを見渡してみた。 遠くの方にその人らしき人物を見つけた。
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