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後ろを振り返って私はすごく驚いた。
大きな物音の正体は水筒だった。
水筒を落とした人物がいたからだ。
「どうして…あなたがここにいるの?」
「えっ?えっ?何?千秋ちゃん知り合い?」
たけるくんも驚いている。
そこにはなんと、春くんが立っていたのだ。
「あっ、あの…春くん?
ちっ、違うの…この人はその…。
何でもないから、友達だから…。」
春くんの顔がひきつっているのが分かった。
いい訳をしても無駄かもしれないけど、
私は必死で言い訳を考えていた。
「要さん…。本当に友達ですか?
友達が抱きしめたりしますか?
本当は…誰なんですか?」
問い詰められている私の隣でたけるくんが
声を出した。
「お前こそ誰なんだよ!
サングラスなんかして、怪しいな!」
そう言ってたけるくんは春くんのサングラスを
取ろうとして、春くんの腕を掴んだ。
逃げようとした途端、サングラスが外れてしまった。
「えっ?お、お前…。
もしかして…俳優の…春?」
たけるくんは驚いて私の顔を見てきた。
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