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コジロー
「コジロ〜〜今日も最強にキャ〜ワイイねぇ〜」
コジローとは、僕が飼っている……。
否。
“飼っている”などと言いたくありません。
猫で、家族であります。
茶トラのオスで、推定10才。
保護猫カフェからうちへお迎えした時点で、推定年齢3才でした。うちへ来て7年経つので、そのまま年齢を数えています。
爪先だけ白い足首ソックスを履いているような模様が、世界一愛らしい。
先週、動物病院での5種混合ワクチン接種時に「ちょっぴり太り過ぎ」と言われたけれど、毛の生えたボールのようなシルエットもたまらない。
尻尾はスラリと長く美しい。
窓の外にオスの野良猫がやって来ると、この尻尾がタヌキのように変化します。
そんな驚きも魅せてくれるコジローがいる生活は何物にも代え難いものです。
旅行には行けないけれど、そんなのは瑣末なコト。
去年僕が盲腸になってしまい、コジローをやむなくペットホテルへ預けたのですが、回復してお迎えに行った時の態度と鳴き声があまりにも悲痛でいまだに頭から離れません。
あの時、もうコジローに寂しい思いはさせないと固く誓い、自分の健康管理にも気を付けるようになりました。
「ウナ~ン」
「今の!今、ごはーんって言ったの?ごはーんって言ったよね?もう一度言ってごらん?……そうだね。一回言えばわかるよね。僕が悪かった。お腹空いたね?ごはん食べようか〜」
そう。
何を隠そう、うちのコジローは、言葉を話せるのです。
他にも「おはよう」とか「おかえりー」とか「うん」「違う」も言えます。
天才です。
ご飯を食べている姿も愛おしい。
僕が仕事で家を空ける時間は、タイマーで自動的にカリカリが出てくる給餌機でお腹が空かないようにしています。
「朝晩の1日2回で良いんですよ」
獣医師からはそう言われたのですが、それを聞いた頃には1日4回ごはんを食べるルーティンがコジローの中で出来上がってしまっていました。
無理矢理2回にしようとしたら、鳴いて、鳴いて、可哀想で、僕の心の方がもたなかったのです。
結局1回分の量を減らして、朝昼晩夜中にあげています。
ベッドに寝転んでしばらくすると、コジローもベッドに乗ってきます。
大きく丸い目が「ここで寝てもいい?」と言っているかのように必ず僕の顔を覗き込んでから、自分のポジションを決めているようです。
大概、僕の脇に入ってきます。
コジローの可愛い鼻の頭を撫でているうちに、僕はいつの間にか眠っています。
コジローが来てから、僕はよく眠れるようになりました。猫って、睡眠導入剤のような成分を持つフェロモンを出しているのではないかと考えています。
「は〜今日も可愛いがすぎる。コジローと、人間の言葉でお話しできたら良いのになぁ」
『 その願い 叶えましょう 』
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