あの子の夜遊び

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あの子の夜遊び

白銀色の満月が夜空に浮かんでいる。 ウィッグを被り、化粧をし鏡でチェック。 いつもよりちょっと派手な服に着替え コートを羽織る。 寝ている母にバレないように足音を忍ばせ、 夜のネオンが色鮮やかな街に繰り出した。 「おねーさん、可愛いねぇ。 一緒に酒でも飲まない?」 無駄に顔の整った男が近づいてくる。 「何が悲しくてあんたと一緒に 飲まないといけないの?」 絶対零度の視線を向けると、男は 頬をひくつかせた。 まったく、男ってこれだから嫌。 しばらくブラブラしていると 誰かの罵声が聞こえてきた。
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