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巷で『悲劇のヒロイン』や『世紀の逆転プリンセス』と呼ばれ大人気者だったセレーナ。
それだけに、不気味な正体と悪行の数々が明らかになった後の世間の落胆はすさまじく、非難はすべて、悪しき女性を王太子婚約者に据えたフェルナンと王室に向けられた。
責任を問われた国王は、民の怒りを鎮め王室を守るべく、ついに第一王子の廃嫡を決定。
フェルナンには王領の一部が与えられ、謹慎が命じられた。
だが、フェルナンは父王の決定を断固拒否。
ほとぼりが冷めるまで身を潜めていなさい、という王妃の助言にも従わず、自ら兵を集めて徹底抗戦の構えを見せた。
「アランに王座をくれてやるものか! 俺は戦うぞ。たとえひとりになろうとも、最後まで抗ってやる!」
そう息巻いていたフェルナンだったが、反逆者と化した彼に加勢する貴族はおらず……。
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