3章:転機の領地視察

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 こうしてネックレスを押収し鑑定したところ、予想通りそれは呪具だと判明した。  フェルナンはその旨を国王と王妃に説明し、ベアトリス親子をすぐさま処断しようとしたが──異を唱える者がいた。  近衛副団長のユーリスだ。 『殿下、裁判もせず断罪するのは、いささか早急ではございませんか』 『早急なものか! ベアトリスの母親が生前、呪具を扱う闇市でネックレスを購入したという証言がある。ハッ! 家族ぐるみの犯行とは恐ろしい奴らだ、裁判の機会など与える必要はない!』 【…………滅茶苦茶だな、この馬鹿王子】 『ん? なにか言ったか? 今のは……共和国語か?』    異国の言語で何事かを囁いたユーリスは、フェルナンの求めに応じて今度はハキハキと述べた。  
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