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自信のない自分のせいで、みんなのことを疑ってしまった。
心配してくれたり、あっけらかんと話しかけてくれるような子たちなのに。
「ごめんね。あの、実はあの天才に「おまえのこと変えてやるよ」って言われて…何されるのかわからないけど、変わらないと思うんだけど、断れなくて、ショーモデルをすることになりました…」
これから、どうなっちゃうんだろう。そう不安だった。今も不安。
「もしかしたらやっぱおまえには無理だとか言われるかもしれないけど…」
変わらないみんなに安心した。ちょっとだけ気分が晴れやかになったよ。
「あはは、ジミーちゃんを変えられたら本当に天才だよね」
「ねー。ジミーちゃん、自分磨きあきらめちゃってるんだもん。いっぱい教わってきなよ」
「う、うん…あの、キョーカのこと迎えに行ってくるね」
「さっきと反対だ~。いってらっしゃい~」
手をひらひらと振られて見送られた。
学校を走って入口に行くまでの間、泣いてしまいそうだった。うれしかった。クラスメイトのこと大好きになった。
来るときみたいにウワサをされたけど、気にならない。
入口に行くとキョーカとちょうど鉢合わせて、天才との間にあった昨日の出来事を話すと爆笑された。「うらやましい」とも言われたけど、嫌なふうじゃなかった。
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