collect 2.髪型はリボンパフェ

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自分の意見と思考以外は一蹴りにするそのスタンスとか、自分に相当な自信を持っているところとか、かっこつけた態度とか、実際にどこをとってもできないところがなさそうな感じとか、わたしと全然違う。違うから、苦手。 はあと息を吐いてやった。息を深く吸って、と言われたばかりなのに逆のことをしてやった。しかも聴こえるように。 だけど天木千歳はばかにしたように鼻で笑うだけで、よけい苛々した。 昨日ぶりの格上クラスの教室は、やっぱりどこか場違いで落ち着かない。 「あ、やっと来た。遅いんだけど」 「マロン~~~!強引すぎて耐えられない!」 助けを求めるように飛びつくとすぐに突き放される。そして「引き受けたからにはちゃんとやってよ」と言われた。確かにそうだ。 「ごめんなさい…これからはちゃんと時間に来るね。迷惑もかけません」 なんて。そっちのみんながわたしじゃダメだと思う可能性だってあるんだからね。そうしたらわたし、いろんな人から大笑いされるんだろう。 そうならないようにしたいけど、そんなふうになる気しかしない。 「うん、期待してるからね。じゃあグループの子紹介するね。まずあたしは天木と同じ全体プロデュース担当。このショーでこいつの評価以上の評価を残すつもりだからよろしく」 マロンの強気な発言に対して、顎で指された天木千歳は「上等」と微笑んだ。
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