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なにこのオーラ…。才能と才能がぶつかるような大事なショーのモデルとか、恐ろしすぎて今すぐ降りたい。
「で、この子が堀川ちゃん。ネイルやボディーメイク担当」
「ほーりーですっ!よろしくね!」
あ、ネイル道具を貸してくれた子だ。ロリータファッションといい異味でアンバランスな明るい笑顔と弾んだ声に思わずつられて笑ってしまった。
「おお、笑った。かわいーじゃん」
え、わたしのこと!?
びっくりして声の主を見ると、髪の毛がベージュの色をした男の子がいた。
「か…かわいい!?」
「かわいーよー。あ、オレは星野。だからほっしーって呼んでねー」
「ほっしー…!」
癒しキャラだ。かわいいって言われた…!これもまた恐れ多い。
「ほっしーはヘアとメイク担当ね」とマロンが付け加える。今日はヘアをやるってさっき天木千歳が言ってたけどこの人がやってくれるのかな。
「で、最後にイチ。オネエだけどどっちもイケないから安心して」
「イチでえす」
「え、男の人なの!?」
確かに背は高いけど、すらっとしてて髪はふわふわな甘栗色でお化粧もナチュラルでかわいい…女の人かと思った。
男じゃないわよう、と言われて、素直にうなずいた。まさに中性。世の中って不公平だ…美しい。
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