始めての二人の夜

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始めての二人の夜

布団の中であらしを真ん中に蒼志と向き合った。 お互いを見つめ合い、瞳の奥に写る自分を見た。 大きな蒼志の手が頬を撫で、親指が唇をなぞった。 初めて感じるゾワゾワとした感触、触られた背中から足の先まで痺れが伝わった。 腰に溜まった熱が血管に伝って、気がつけば下着の中は硬くなっていた。 愛撫に導かれ夢中で答え、与えられた刺激でゾクゾクとした快感が背中を走り抜けた。 舌先から生まれる淫らな音に耳まで熱くなる。 「そうし・・・・・」 「大丈夫」 何がどう大丈夫なのか、意味はわからなくても蒼志の言葉に安心する。 いつの間にかあらしは何処かへ居なくなっていた。 蒼志の巧みなキスに頭の中も視界も霞み、蒼志と触れ合っているところはどこもかしこも敏感に反応し、息を荒げながら蒼志の背中にしがみついた。 声が嗄れるまで彼を呼び、背中にしがみつきながら何度目かのキスに酔いしれる。 丁寧で自分の快感より俺を優先させるような抱き方だった。 仰け反る背中に指先が落ち背骨に沿って動かされると全身にゾクゾクとした快感が生まれた。 腰を引き寄せながら、ゆっくりと蒼志が挿ってきた。 蒼志の首に両腕を回し夢中になって腰を動かす。 硬い屹立が中で擦れて、そこからたとえようのない愉悦が湧き上がった。 何度も啄むように柔らかな肌を吸われそこから甘い痺れが湧き上がって来る、唇が首から肩に移り、自分の甘い声に羞恥が煽られる。 耐えきれずに唇を解いても繋がった所からもたらされる悦楽にはどうしても抗えない。 知らず知らずに腰を揺らめかせ、頭に中には霞がかかり身体は益々熱くなる。 むせ返るほどの甘い空気がまとわり付いて、いつしか羞恥心も薄れていた。 思うように声が出せないタイミングで、わざと弱い場所を突かれて涙がこぼれ落ちた。 抱き合って同じ強さでキスをして、名前を呼びあう。 繰り返す波のように何度も抱き合い、痛みも感じないほど蒼志を受け入れ、幸せを独り占めしたような至福感で満たされた。 「(らん)一緒に住もう」 蒼志の言葉を夢うつつで聞いた。
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