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花言葉一
私の誕生日の度、喧嘩をして仲直りをする際、悲しい事があった時、貴方は私に花を下さいました。
誕生日には決まって誕生花のマーガレットと共に赤い薔薇を混ぜて送ってきて。
喧嘩の時の仲直りではカモミールのお茶。
慰めてくれる時は本に挟んだアマドコロの押し花を·······
そんな貴方に何度も慰めてもらい笑顔をもらいました。
突然の婚約破棄を言い渡された時は衝撃的で貴方と貴方の隣に居る女性を心底恨みました。
親同士で決めた婚約でも辛い妃教育でも貴方の為ならと必死で頑張って。
貴方の隣にいつか立てるように努力して努力して
それでも報われないと知った時は奈落に突き落とされた様な感覚を味わいました。
お父様達も激怒なさい支援を断ち切る程です。
少しは貴方がたが困れば良いと思っていました。
········貴方の思惑通りでしたね。
私に嫌われる様に仕向けて嘘の恋人を準備して
貴方は私との婚約破棄を望んだのですね。
自分の命の灯火がもぅ僅かだと知ったから。
どうして私に最後まで共に支えさせてくれなかったのですか？
弱音を吐いて共に泣いて最後まで一緒に居させてくれなかったの······？
狭い箱の中で白い花に囲まれて穏やかに眠り続ける貴方が憎くてたまらない。
嫌い
嫌い
大っ嫌い
何度でも言ってあげる。
だから目を開けてこっちを向いて謝りなさいよ。
嘘ついてごめんって。
誕生日に貰う花束も
仲直りに飲む紅茶も
慰めてくれる押し花も
これからもずっと渡して欲しかった。
新しい婚約者と偽った彼女から「貴女に」と受け取ったのはピンク色の薔薇とかすみ草のドライフラワー。
その意味を知った時は子供のように声を出して泣いた。
「ずっと好き」
「目を開けて」
「愛してる」
言いたい事とは逆の本音が音を出す。
永遠にその閉じた瞳の色が見れない貴方に私は何度も伝えた。
ねぇ、もしも·····
生まれ変わったらまた
私に花をくれますか？
今度はちゃんと言葉を添えて。
その花言葉の意味を私に伝えて下さい。
fin
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