リスタート ※

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七海の「いただきます!」の合図で修作の送別会が始まった。美味しい食事と楽しい雰囲気に会話が弾み、終始笑顔が絶えることはない。 七海が今日初めて聞く話もたくさんあった。その中で1番驚いたのが、修作の兄がもうすぐ結婚する予定で、その相手の女性が修作の初恋の人だったということ。修作は必死で隠していたようだったが家族全員が気付いていて、その事実を知った修作は相当凹んでいたので、七海は「まーまー」と笑いながら背中を叩いた。顔を真っ赤にして膨れる修作が何だかとても子供っぽくて可愛らしく思えた。 しばらく歓談した後、修作の祖父母と父は「明日朝早いから」と言って七海に別れの挨拶をすると、先に部屋へと戻っていった。七海が用を足して戻ってくると居間に修作の姿はなく、三和子が一人後片付けをしていたので、七海は「オレも手伝います!」と声をかけた。
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