母と娘の日常

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母と娘の日常

目が覚めてカーテンを開けると、 真っ青な空が見えた。雲ひとつない快晴だ。 もう飽きたな。毎日同じ空。 描き足しちゃえ。と、白いクレヨンで窓ガラスに雲をひとつ描く。 なかなかいい感じのぽっかり雲。 クレヨンの雲はすうっと色を薄くして、 そのまま外へ出て行く。 快晴の空にひとつ、ぽっかり雲が浮かんだ。 母の声が聞こえてくる。 こら!今日はまだ快晴の予定なのに。 勝手に雲を浮かべちゃだめでしょ! でも、もう浮かべちゃったからー。と返事を返しながら、私は朝食を食べに台所にいる母の所へ行く。 後2日は快晴の予定だからね。はい、トーストを召し上がれ。と、母が朝食を差し出す。 私はいつもと同じ青いジャムを付けてその半分を食べると、残りの半分には赤いジャムを付ける。快晴の青空と真っ赤な夕焼け。 ふと思いついて、ゆで卵の黄身を乗せてみる。 あーあ。今日は夕方に満月が出ちゃうんだー。 と、母が叱るような、でも少し楽しそうに、 私に言う。 え?私たち天気だけでなく月もいけるの? これは発見だ。明日からは朝食がもっと楽しくなりそうな予感。
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