紙喰らい

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 びっしりとそこに字が書かれていたの。  短い恨み言が大小様々に。  俺は木陰で震え上がって…婆さんはポストにそれを入れようとして…  でも、その手が止まったんだ。  急に婆さんハッとして、手紙を見て。  そして何を思ったか、それを口に入れちまったんだ。  …ああ、正直。俺もその時に止めればよかったと思っているよ。  でも、げえげえ言いながら婆さんは手紙を最後まで呑んじまった。
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