第二話 俺は実験体にされた

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第二話 俺は実験体にされた

「ただいま」 もうあたりは薄暗く、薄明と言える時間になっていた。 俺は玄関の扉を開けると、同時に家の奥に向かってそこそこの声量で母に言った。 「おかえり、れいや」 母がほほえみながらやって来る。本当に良いに来ることができた。 俺は昔、ある実験体にされた。と呼ばれるものだ。 成功率は第1段階だけで0.7%、第2段階、第3段階...合計5段階のすべて合わせると、成功率は約0.00036%になる。 第1段階...[生命同期捜索]と呼ばれるものがあり、まずまずそれに成功しないとこの実験は始まらない。これは現世とは対称的になっている生命体を発見しなければならない。簡単に言えば、折り紙があって、適当に2箇所だけ点を打つ。それをどこかで折り曲げて、合わせられればようやく1段階成功と言える。対称的になっている存在が、又、どこかでがあれば成功しない。その実験体の殆どが相違点がある。 第2段階...[生命体精神同合]だ。それはその精神体の精神がよくわからないがある比率からその比率の逆転までに入れば成功するものだ。 あとは3つあるが、これだときりがないので、省略する。つまり、この実験は裏の組織が俺に無理やり行って奇跡的に成功してしまった結果...両親は殺されてしまった。 たとえ...賠償金が何世代か先までニートで暮らせる量だとしてもだ。 正直、両親も生きていてほしかった。だが、もういない。だから、俺は自身の頑張っている生き様を天国で見ていてくれたらいいな。 でも、この毎日が楽しいのは事実。 友達がいる。親友とも呼べる幼馴染もいる。あと....... 「ご飯はもう出来てるからね。」 母...恵里花(えりか)さんは本当に優しい人だと思う。 正直、僕は賠償金で30億という大金をもらった。だから、お金目当てでの里親なのかと思っていた。だけど、それはある言葉で一瞬にして消えた。 「私はね...元々は医師をやっていたの...でも、私はどうしてもうまくできなくて看護師という職業に変えたの...でも。人を助けたいから...何か他の人にはできないことで、少しでもいい...役に立つことがしたいの」 それが、出会った当日の一番最初の言葉だった。 確定...この人の言っていることは真実だと思った。 俺はずっと思う。俺は...あなたができなかった医者で、あなたよりももっとたくさんの人を救いたい。そう思ったんだ。 * 「歯磨きの時間ってなんというか...地味だよな」 俺はその後、ご飯、味噌汁、紅鮭と和食セットを食べてちょっと本を読んでからお風呂に入った。まあ、それで出てきて歯磨きをしている。 歯磨き粉のOュミテクトをつけて、磨いている。なんだかんだ言ってOュミテクトが歯磨き粉の中では一番美味しい。 あの優しい甘さがたまらないよな。 「れいや!...流石にそれは」 母が慌てて引きとめる。 「?!!!!あっぶな」 ヤバかった。Oュミテクトのチューブを持って今全部練りだして食おうとしてた。 まじでみんなわかるだろ?あれはうますぎる。 致死量は確か...30mgくらいかな。 .....今度からは気をつけます。 * 「おやすみ...」 俺はベットに入って寝っ転がる。なぜだか人間ってお風呂に入ってないときのほうがベットに入りたくなるよね。出てきたら眠気が消えるよな。 寝付くのは俺は早い方だと思う。流石に、のび犬までは行かないと思うけど数分すれば寝れる。 .....明日の現世も楽しみだな。あと...異界もね...... 俺はそこで意識が吹っ飛んだ。
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