初めての会話

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初めての会話

後ろにはあの彼女がいた。 同じ学校か聞かれ、 「ついていってもいいですか?」 と聞かれたので、緊張しながらも 「いいですよ、一緒に行きましょう」 と笑顔で答える。 そして学校に着くまで話すことになった。 彼女は同い歳だとは思えないくらい謙虚で敬語気味。 春休み中に引っ越したらしく、電車を使った方が早い為、この駅を使ったようだ。 連絡先も交換し、今日は帰りも一緒に帰った。 その夜、彼女からメールが来た。 「今日はありがとうございました。 明日もお願いしていいですか?」 という連絡だった。 僕は、 「いえいえ、もちろん。」 と返す。 それから毎朝、駅から彼女と一緒に登校した。 帰りの彼女は女子友達と遊び、そういう日は僕といるより、笑顔で楽しそうであった。 それを見る度、少し辛くなった。 きっと僕に気は無いのだろう。 きっと、僕の気持ちになんかには気付いてもいないだろうなと思って切なくもなった。 彼女は、僕についてどう思っているのだろう。 性格上、人を嫌いになることは無さそうだが。 しばらくして夏休みに入り、僕は勇気を出して彼女にメールを送った。 どうやら彼女は夏休みに入る前にほとんど課題を終わらせたらしい。たまたま友達と話しているのが耳に入った。それに関わらず、僕は課題に手を付けてすらいない。人間としての差を感じる。 わりと早く返信が返ってきてベッドで寝転びながら携帯を見る。 彼女はどうぶつクレープというものが食べたいらしく、学校の近くなので一緒に行くことにした。可愛いなと思いながら続きを読むと夏休みは塾の合宿と塾が週3回あるらしく、その日を避け、夏休み平日いつもの駅へ向かった。
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